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執筆者の写真yoko kobayashi

スタンダード曲

更新日:2022年9月27日


私にとってのスタンダード曲を収めたアルバムを作りたいと思うのは今でも変わりない。


ずっと以前は、自分で始めたプロジェクト以外は、もちろんスタンダード曲を

演奏することも多々あった。というより演奏せざるを得なかった、ということもある。

その頃は、歌詞を調べることさえやめていた。

何故なら、歌詞内容が分かって、その内容が私にはあまりにも遠い内容だったり、理解できない内容だと、とたんに弾けなくなるのだ。

これは本当に困った。


特に問題なのはボーカリストとの共演の時だ。幸か不幸か、瞬時に知らない歌詞を全て正しく聴きとることは出来なかったし、知っている歌詞の曲で私がその内容を理解できない曲の時は、肉声のメロディーとニュアンスだけを捉えるようにしていた。

肉声から感じられる「あるもの」だけを捉えるようにしていた。

これではダメだと思いながらずっと悩んでいたことでもある。




極端な話、「着てはもらえぬセーターを、寒さこらえて編んでます。」(古!)

さすがに今こんな人はいないと思うけど、

「お酒はぬるめの燗がいい、肴はあぶったイカでいい.......」などの歌詞(これは男前過ぎて

ある意味カッコ良すぎるか?)が付いて作られているような曲は、たとえ歌詞無しでも私には弾けない。


あまりにも遠い遠い、良く分からない感情だったりが綴られている。


演歌は、「北」を唄ったもの、厳しい冬を乗り切る人々や情景を連想させるものが多い。

例が極端でこれは演歌の世界だけれど、ジャズ・スタンダード曲の中にも、

私が理解できない内容の曲は少なくはありません。


歌詞が付いている曲で素敵な言葉が綴られている曲は、自発的に弾くことができるけれど、それはジャズ以外の曲(例えばロック等)の方が多い。

(ジャズ・ミュージシャンの曲で歌詞が付いていないものは良く演奏していました。)




Gary Peacockのインタビュー記事に「インスト演奏の場合は、必ずしも歌詞は重要ではない」とあるが、キース・ジャレットTRIOは、歌詞を知らない曲は演奏しないという。

何が正解なのか未だに分かりません。


そんなことを長い間悩みながら、自分から進んで弾けるジャズ・スタンダード曲というものがあまりにも少ない私だけれど、要するにジャズのスタンダード曲ってミュージカルの世界を観ているような気持ちになり、どうしても大げさに感じるのは私だけなのだろうか。


でも、おそらく素敵な歌詞の付いたスタンダード曲は、私が知らないだけで、本当はたくさんあるんだろうな。

知ることを避けてきたツケが回ってくる日も近い、これではいけないと士気を鼓舞する私。




メロディーが素敵な曲はたくさんある。

今日一曲、スタンダード曲を練習で弾いてみた。


歌詞を調べてみようと思うのだけれど、

私が覚えているのは、最初のLove is funny, or it's sad~の最初の一節だけ。

この一節だけでも何だか不安。

こんなセリフ、こっそり心の中でだけでも、こんな風には思わないでしょ?ってなるから困ったものだ。

詩の朗読だったらあり得る。

調べた挙句にこれもボツにならないことを祈る。


しわっしわのおばあちゃんになるまでに、アルバムに収める私にとってのスタンダード曲

Best 12を大事に決めていこうと思う。


スタンダード曲に対する思いは、20歳のころから変わっていません。


















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