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小林洋子

五感​ ​ ​


自然豊かで日本最大の砂丘湖であるという佐潟湖は、

夕日に照らされた湖面がキラキラと小さく揺れていた。

​初めて訪れる。

初夏を思わせる今日のような陽気でも、

愛らしい冬の使者・白鳥たちが湖面を蹴って飛び立つ姿や鳴き声もゆうに想像できた。

​日本一のコハクチョウの渡来地だと伺う。

四季折々の表情を連想し、五感で感じる。

風の音、風で揺れる波の音、桟橋の軋る音、歩く靴の音、草花がすれ合う音、

野鳥の鳴き声、遠くからやってくる女子高生の合唱の声、

そしてやはり目指す音楽が心で響いた。

そういえば、ずっとず~っと前にピアノソロで録音した「佐渡汽船」の音楽は

いずこへ。


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