本日は、CD「Nearly Dusk」の5曲目に収録されている「木の芽時の」です。
樹々が芽吹く頃、それは我々人間も自然の一部だということを実感する季節でもあります。
昨年の木の芽時、私は復帰に向けてじわじわと行動を起こしつつある時でした。 そして風薫る五月には、第一回目のリハーサルが始まった頃だと記憶しています。
CD「Nearly Dusk」に収録されている、「風薫る」と「木の芽時の」を書いたのもちょうどこの頃です。
果たして私はアンサンブルが出来るのか、人前でピアノは弾けるのか、大きな不安や恐怖もありました。
そんな中、新緑は輝き、樹々もすっかり衣替えして、 準備整いましたと言わんばかりの声が私には聞こえてきました。
これからもっともっと色濃くなっていくであろう新緑たちが、皆一緒になって勇気づけ応援してくれているような、そんな風に感じている気持ちを「木の芽時の」に込めました。
曲を書いている時、木の芽たちと同じく前へ進みだそうとしている人々を、遠くから見ているような、そんな感じでもあったように思います。
「木の芽時の」......気持ちはまだ冬の寒さを少し引きずりながらも、心はきっと、小さくポッっと明るくなれる、そんな思いの曲です。