JAZZとの関わり

更新日:2021年8月14日

9月の町田Nica's に向けての思い

The Third Tribe まずは小林より



ジャズとの関わり


HPはもとより、sns、必要時に提出するプロフィール等に、

ジャズ・ピアニストと記したことは一度もない私ですが、

それは未だにジャズって何?と永遠の課題でもあり、

好きな音楽をやっているだけで、日頃ジャズをやっているような意識はないのです。



何故こんなことを書いているかというと、9月のNica’sでのTTTLIVEに向けて思うこと、

私の中では、Nica’sといえば、正にstraight ahead、

正統派のジャズをやるところというイメージが強く、

TTTの相棒であるdrummer池長一美氏とも話をしていく中で私なりのある思いが生まれだからです。



私は単純に、自分が本当に聴きたい音楽を目指しやっているのだけれど、

ところがどうやら、私が聴きたい音楽、やりたい音楽は、

世間一般にいわれるジャズというものに大事なことが多く含まれているであろうこと、

そこに音大時代から何となく気づいていたというだけの話なのです。


ただピアニストと記すと、どんなピアノ?ベートーベンとかショパンとか?等と聞かれ、

毎回説明するのも億劫になり、自分なりに考え、

pianistの後に小さくjazz と記すようになりました。



もしかすると、こんなのはジャズじゃない!と言われた時の逃げ口上なのかもしれない(笑)



現在も、その自分が聴きたい音楽には程遠く、

ではどうしたらもっと目指す音楽に近づけるのか、それを問うた時、

それはこの先もやっぱりジャズという音楽の中に存在する何かを取り入れること、

その何かは確かにジャズの中に存在している。



長年ジャズライブをやっているお店でずっと演奏してきましたし、

私の年代くらいまでは皆経験している、若い頃に大先輩のイビリ?に耐えながら、

演奏をしてきた一人でもあります。



ビル・エバンスやチック・コリアが好きで(本当はハービーの音楽が大好きなのですが、

ここでは置いといて)、皆が通るコピーもたくさんやって懸命に練習していて、



ところが屋根ばっかり先に作って、柱もない、ましてや土台もない家を建てたって

そんなものは見事に崩れ落ちることに気づく訳です。

本当にやりたい音楽をやるには、まず土台を作ることから始めないとどうにもならないこと、ビル・エバンスにせよ、チック・コリアにせよ、バド・パウエルをとても研究しているのです。



そう、土台とはmodern jazzの基bebop



そこで私はソニー・クラークやパウエルのコピーもやってやるという暴挙にでる訳で、

ところが、いくら練習してもピンとこないのです。

自分に一番遠いところにある音楽のようで、私自身が何だか嘘ばっかり言ってるような

感覚にしかならならないのです。

(誤解のないように記しますが、聴く分にはbebop、ストレートアヘッド大好きで、

実際にライブを聴きに行くのも特に最近ではこちらが多いくらいです。

とてもワクワクします。そして、人の音楽を聴きに行く時、ジャンルやスタイルではなく、

「その人の音楽を聴きに」いく姿勢で会場に向かいます。)




それで、あ~神様!と天井を仰ぎながら、コピーをするための、

少なくとも嘘ばっかり言ってるような感覚にならない、

オーソドックスなタイプのpianistguitaristsaxophonist

探しだすのに多くの時間がかかったのを覚えています。


何せ、これはいいと思ってコピーして弾いてみると全然ピンとこない、

の繰り返しでしたから。

結果、コピー譜を練習する際少なくとも嘘をついているようでもない、

私自身が楽しくなれる、理解できてその音使いと友達になれるような感覚になったのが、

トミー・フラナガンとケニー・カークランドでした。


その後は自分の音楽を追究していく上で、多くの音楽家と同じような努力をしてきたかと思います。

また目指す音楽と私自身の媒体となるのがオリジナル曲であるような気がしていました。



話をNica'sに戻します。


まぁそんなこんなで、ジャズを中心に探求しながら自己の音楽を目指し、時は流れ、

それでも私の聴きたい音楽には程遠く、現在も自分の音楽とは?を模索しながらの日々。



つい先日までNica'sで演奏したことはありませんでした。

今年5月に中牟礼貞則さんとのDUOでオファーいただいた時には、

どうして私なんだろう?と驚きもしました。



今回はThe Third Tribe

drummer池長一美氏とのDUOです。

Nica’sのオーナー、ジャズピアニストの元岡一英氏は、

「小林さんは、池長くんとのDUOが一番自由に出来てるのかな?って思います。」と。



Nica’sで演奏させていただく今、ジャズって何?などと考える必要は何もない、

元岡さんの言葉が全てなんだと思いました。

根拠のある自由であること。



The Third Tribeは、ベースレスのピアノとドラムスのDUOです。

TTTに関しては池長氏が語ってくれているので、ここでは割愛します。


とても自由ではありますが根拠を探している、それがTTTに於ける今の私で、

表現は違えど、このことが池長氏の言う、新しい言語、第三部族の言葉を探す旅

なのではないかと思っています。



ドラムスとピアノだけのこのUNITが、単に情景描写が巧みであり、

いろんな色が見え隠れする、ただ美しいだけのUNITではないところを聴いていただければと思う。


奥深くにあるお互いの確固たるものが、目の前に広がる情景や美しさとなって表出されているだけなのだと。


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The Third Tribe のFBページには、ドラマー池長一美氏の

言葉も載っています。

特にジャズファンの方は是非ご覧ください。

非常に興味深い話をしてくれています。

   ↓


次回のTTTは町田のNicasですが、そこに向けての想いを各自で語ろうと思います!


首都圏には数多くのジャズのライブハウスが存在する。

ジャズと言っても、正統派スタンダード系、フリー即興系、オリジナル系、フュージョン系などなど、その他にも様々なジャンルに特化した場所がある。


その中で町田のNicas とは、正統派のジャズを演奏する硬派のお店で、少しでも本来のジャズと違う隙を見せようもんなら、「それはジャズじゃねえ!」と一喝されて、

出禁にされるようなイメージに近かったので、今回TTTを呼んで頂いたことに少しびっくりした。


TTTすなわちThe Third Tribeというのは文字通り、新たな第三種族の言葉を作ろう!という共通認識のもとに結成されている。

スタンダードをトリオやカルテットなどで、いわゆるジャズの伝統的なマナーの元で演奏するグループではない。

でも命をかけて音を出す、と言う姿勢がある限り、それはジャズとして認められるのではないか?プレイする一瞬一瞬に心からそう感じて、いかに真実の音を出すか、という挑戦。

その姿勢こそが、ジャズの精神なんだと思う。


それは心の底から好きな音楽を愛でてきた想い、深い愛情と言えるかもしれない。

この精神がないと、もしくは弱いと、ここNicasでは認めてもらえないのではないか?

という不安が常に心のどこかに存在する。


前マスターの宮崎さんが店主だった頃、ピアノトリオやワンホーン・カルテットなどで、よくお世話になった。小池純子さんや山中良之さんなど、正統派のジャズをやっている素晴らしい面々と何度もご一緒させてもらった。


誤解を恐れずに言えば、自分としては、そういったセッティングの場合、少しよそ行きモードになってしまう。普段自分が音楽に対して向き合っているスタンスと微妙に異なっているのだ。

特にリーダーが他にいるのバンドの一員で参加した時は、自分がこの場で何を求められているのか?を意識する癖が長年の経験から身についてしまっていて、ここはこうした方が様式美としてフィットすると思うと、サイドメンモードで身体が反応してしまうのだ。

何か正統派あるいは伝統的なジャズの演奏には、ある種のマナーのようなものがあるように思う。こう来たらこう、という慣用的なやり取り。 それは長い歴史の中で洗練され淘汰されてきた黄金の様式美でもある。

これが最近の私にはくすぐったく感じてしまう。

今の自分が本当に感じた事をやらなければ、自分独自のモノではないのではないか?

私はそういった様式を崩したい、というより、最初から何も知らなかったかのように取り組みたいのだ。まるでジャズなど一切聴いたことがない人がプレイしているかのように。


自分は明らかにバップドラマーではないし、そうなりたいわけでもない。

だがバップドラマーに対してのリスペクトは並々ならぬものがある。

ドラムの歴史はジャズの歴史そのものだからだ! だから、どんなジャンルのドラマーであっても、そこは必ず踏襲しないといけないと信じている。

そして茶道や武道における守破離の様に最後は全て捨てて丸腰で勝負するのだ。


昔から、ローチ、フィリー、エルビンなどジャズの歴史を変えてきたモダンドラマー達を、あたかもバップドラマーがするかの如く研究し尽くしたが、実戦では殆ど生きたフレーズとしては表出してこなかった。

それは今を生きているドラマーとしての自分の身体から本音で発せられる言葉でなければいけないのだ。


例えば、ヨーロッパジャズの雄ヨン・クリステンセン、アンダーシュ・シェルベリ、アルド・ロマーノなども、彼等が若い時分に先人を踏襲して、それぞれ独自のスタイルを導いてきた。彼らのモダンドラマー達に対するリスペクトと精神はそのプレイの奥底に息づいている。

ポール・モチアンなどは晩年はまるでピカソの絵を見ているかのような抽象的なスタイルだったが、一方でバップテイストのグループを主催していて、そこでは往年のビバップ魂が炸裂していた。

そう、魂=スピリットといってもいいかもしれない。 音に魂がこもっているのだ。

イコール、それがジャズの力という事なのかも知れない。


技術(様式美)としてジャズがプレイ出来るようになっても、心が伴わないとそこには何の意味も持たないもだ。そこに最大のリスペクトがあるのだ。

だからそう言った本来のジャズのアンサンブルが出来るNicasでの経験は自分にとって、大変貴重だった訳だ。いつも緊張感を持って現場に向かった記憶がある。


今回の出演はおそらく5、6年ぶり?いや、もっとかもしれない、、 その日、以前とは違った自分がそこにいると確信する。 現在の第三種族の状態で改めてトライした時、どんな化学反応がそこに生まれるのかを試してみたい。


現店主は以前同じ音大で講師仲間でもあった大先輩ピアニスト元岡一英氏。 素晴らしい指導でも知られるジャズに熱い想いを持った哲学者、求道者、詩人だ。

店主は勿論の事、硬派のお客様に気に入ってもらえたら我々TTTとしても更なる自信になるのだ。


池長一美、小林洋子、それぞれが長く活動してきた経験を総動員してジャズのスピリットを持った第三の種族となり得るか?


9/26 TTT@町田 Nicas さあ、果たして丁とでるか、半と出るか? 乞うご期待あれ



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