Yoko Kobayashi

私が演奏してきたこと、講師を務めていたこと、スタジオワークなど、音楽に深く関わってきたことは、つい最近まで、架空のこと夢の中の出来事のように感じていた。 しかし、今復帰に向かって前に進んでいる中で、逆にブランクの方が夢の中のできごとのようにも感じている。音符を書いたり、TH...

練習の途中で、何気にCDラックの中の整理を始める。 「何がどこにあるか分かりやすくしよう。」と試みる。でも案の定、こんなのあったっけ？と、片っ端から聴きだす羽目に.....。中には封を開けていない数枚も出てきたけれど、 どれも数秒聴いては次へ次へとリモコンを操作する。 ...

日差しを手でかざしながら歩道橋の階段を上る。 目に前にスズメが一羽、私と同じように階段をぴょんぴょん上がっていた。 一歩進めば、彼女も進む。（彼女？か彼かは分からないけれど） 楽しそうに、でも一羽なだけに、ほんの少し不安なようにも見えなくはない。 ...

譜面の書き方が、もの凄く下手になっていることに気付く。 譜面ヅラが汚い。写譜ペンも持てない。 ブランクはこんなところにも影響するのか。ショック！！ 仕方がないので、ボールペンで音符を書く（ブ～）。

復帰ライブ part 1 の日程も決まり、新たなスタート地点に立つことができたけれども、 まだ現実のことなのかピンときていないところもある。 奇跡のような出来事なだけに、実感も徐々に湧いてくるものなのだろうか。 譜面を書き直したりしながら思う。これからは自分らしく生きる、...

少しずつ見通しが立ってきました。 ライブ復帰は、早くて今年７月、遅くても９月には出来そうです。 現実となってくると、感慨深いものです。 おかげ様で勇気を持って進んでいけそうです。 心の支えとなってくれている友人たちにも感謝。

左手のための曲の楽譜が出てきた。左手だけで弾くスクリャービンの曲である。 一瞬だけれど、当時のことが思い出され、心に重い鉛のようなものがズシンとくる。 美しいメロディーと、その美しさを際立たせるような内声のハーモニー、 そして深く鳴り響くベース音。...

春は桜と共にやってくる。ぱっと咲いてぱっと散る。 おそらく日本で一番愛されている花ではないだろうか。 私にとっては幸せな記憶だったり、未来への光のようなもの。 生きていることを実感できる一瞬でもあります。 本日は、静かにゆったりと流れる時間を過ごす。 Thierry...

歳を重ねるごとに、体力は衰えていくけれど、近頃「ああしなければならない、こうしなければならない」から解放されて、日常の何気ないことも楽しめるものなんだと強く感じている。 私の人生の大半をしめる音楽において、若い頃には自分の下手なピアノに向き合っているのに耐えられず、無意味な...

横浜線が人身事故のため STOP していた。仕方なく乗りなれないバスに乗る。 するとこれが功を奏し、延々と続く桜並木、いや延々と続く桜トンネルの中を、 運転手さんの「はい、左右確認、後方確認よし！」などのアナウンスと共に走行した。 風が吹くたびに、花びらが舞い散る。...

コロコロカートを引き、買い出しから戻る途中、野鳥と並んで歩く。 こんなところに「何という鳥なんだろう？」 燦然としながらも、アスファルトの道路も当たり前のような雰囲気を醸し出していた。 周りの景色と同化しているようにさえ見え、しばらく呆気にとられる。...

やっとパソコンは修理され、我が家に戻ってきました。 と共に暖かさも戻り、桜の満開ももう間近。 今年の春分の日には雪が降り、その後も冷たい雨の日が続き、 三寒四温は何処へやら、でした。

ある能力が並外れて優れている人、すごいなぁと思う。 言わずもがな、私にはそんな能力は一つも備わっていない。 あまりにも遠いことだからか、「あこがれる」というのとは大分違う。 「ワクワクする」といった表現が一番近いだろうか。 ...

このところ、ある一つのことを考えていても、ほんのちょっとした拍子に別のことを考えはじめ、思考が拡散するという傾向にある。睡眠不足か.....。 テレビから聞こえてくるニュースに意識を集中しようとするが、ふと気がつくと全く別のことを考え、ニュースはとっくに終わっているというあ...

多くのことをパソコンで出来る現代、私は譜面だけは手書きするのが好きだ。 五線紙の匂い、写譜ペンのインクの匂い、何より人の手を介してのものは、 温かさを感じる。 オリジナル曲の直し作業をしていて、譜面を書くのはまた久しぶりなんだけれども、...

少しずつ日が長くなり、背筋を伸ばして歩くと心地よい。心もふわりと軽く感じるのは、ほんの少し春の匂いも漂っているからなのかもしれません。 ずいぶんと長い時間がかかってしまったけれど、何が起こるかわからない未来を憂うよりも、...

プチ大掃除を始めたら、１００曲以上はあるであろうオリジナル曲の譜面が出てきた。 ２年ぶりに目にする。 恐る恐る１枚ずつめくっていくと、 もう演奏はしないだろう（出来ないだろう）と思われる曲がほとんどの中、 この曲はピアノ・トリオで弾きたいと強く思う、イメージできる数曲が出て...

どんな音を奏でたいか、音でどんな風景を描きたいか、音でどんな物語を繰り広げたいか、 思いはしっかりとありますが、復帰には勇気もいり、あれこれと思い悩む日々です。 あの時（遠い新潟の地で空を見上げ、目の前の何かに押しつぶされそうになった時） それでも私の見つめる方向は一つでした。

今日も雪が降り、寒い一日だった。雪がかからないところに避難すればいいのに、一羽の小さな野鳥が木の枝から枝へピョンピョンと跳んでいた。あら？厳寒のためか、声が裏返っていますよ。あらら？さっきと半音も違ってますよ～。 風邪をひくから、早くお家に帰りなさい！

電車を降りて改札を出ると、雨が降り出していた。病院まで急ぎ足で。横断歩道で立ち止まると、後ろから「どうぞ、お入り下さい。」と女性が傘を差しだしてくれた。こんな親切な人がいるんだと、心温まる体験をする。赤信号でこの横断歩道で立ち止まるほとんどの人は、目的地が同じなのだろう。お...