Prelude and Nocturne for Left Hand


左手のための曲の楽譜が出てきた。左手だけで弾くスクリャービンの曲である。

一瞬だけれど、当時のことが思い出され、心に重い鉛のようなものがズシンとくる。

美しいメロディーと、その美しさを際立たせるような内声のハーモニー、

そして深く鳴り響くベース音。

普通だったら、右手がメロディーで左手がベース音、

内声は両手をうまく使って奏でるところを、左手だけで弾けるようになっている。

譜面上はシンプルだけれど、これを左手だけで表現するのはとても難しい曲である。

右手が使えなかった頃、左手の練習をするためにpick upした曲だった。

現在は右手も動かすことができるため、この美しい曲を弾く気力は持てないけれど、

楽譜を見て、心で歌って、当時苦しんでいた頃と現在両手が使える喜びをかみしめる。


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